第10回2003年のセ・リーグを振り返る

今回は前回に引き続いて、2003年のプロ野球を私の勝手な主観で振り返り好き勝手な事を書いてみようと思います。そして、今回はセ・リーグ編となっております~。
                              
 まずは、セ・リーグの覇者・阪神タイガースについて書いてみたいと思います。
 不祥事で退任したノムさんの後を継いだ星野監督にとって、阪神の監督2年目となった今シーズンは開幕から猛スパートで勝ち進み、劇的な逆転勝利の連続に日本中が酔いしれ、虎フィーバーが日本全土で吹き荒れたのは周知の事実でしょう。
 投手陣も沢村賞を獲得した生え抜きの井川や大リーグ帰りのクラゲ伊良部、武闘派投手・下柳等の新加入選手が期待通りの活躍を見せました。
 打撃陣もノムさんには干されていた今岡や盗塁王・赤星、檜山、矢野、アリアス、代打の神様・八木、更にFA加入組の金本、片岡などヒーローを上げればキリが無い猛虎打線の名に恥じぬ爆発ぶりで劇的な逆転試合を何度もモノにしました。
 莫大な経済効果をもたらした今季のタイガースですが、オフの契約更改では主力選手の年棒が跳ね上がり、移籍が噂される選手が何人かいるのも今年の戦いぶりを考えると仕方ないでしょう。更に星野監督が健康上の理由で退任し、その後任が若い岡田監督になるのは痛手でしょう。
 今季の阪神のドラマチックな軌跡を来季の阪神にも期待するのは酷だと思いますが、戦力的には来季も優勝争いに絡んでくるのは間違いないと思います。
                              
 次は大差で2位になってしまった中日ドラゴンズですが、このチームも来年は若いオレ流で有名な落合監督に交代となるのですが、落合監督が明言している通り、基本的に大型補強はせず若い選手を鍛える事に重点を置くようです。
 移籍した主力選手も近鉄からメジャー移籍の腰掛で在籍していた大塚が思惑通りに出て行っただけで戦力が大きく落ち込む事はないでしょう。
問題点は若い選手を鍛えるという事は裏を返せば若い選手でも鍛えて行かないと戦えないということに他ならず、ベテランの多い現在のチームから若手主体のチームに上手くシフトできるかは落合監督の手腕次第だという事です。
 ただ立浪や山本昌、更に例の黒いチームから移籍して来た名手・川相といった歴戦のベテランが多く、若手の良い見本になればチームは大きく変革する可能性があり、個人的に来季のセ・リーグで最も楽しみなチームです。
                             
 さて、次は順番からいえば例の黒いチームなのですが、あのチームについては別枠として次回に回そうと思います(それだけ今季は突っ込む箇所が多いということです)
                             
 という訳で、次はヤクルトスワローズですが、このチームは年々投手力が目に見えて低下しています。それは、メジャー移籍でエース級の投手が抜けてしまうからです。吉井や石井一久、更に高津も移籍の可能性があるなど投手陣は壊滅的です。更に名捕手・古田の引退も確実に近づいているのもマイナス要素といえるでしょう。
 唯一の救いは今季、三冠王も狙えたラミレスが残留するという点ですが負担となって活躍に陰りが見えると圧倒的に不利になってしまいます。
投手陣の整備と古田の後釜の固定が最優先だと思います。正直、ヤクルトは嫌いなチームではないのですが来季の優勝争いは現状ではかなり厳しいと思います。
                             
 次は広島カープですが、このチームも戦力的には厳しいものがあります。
投手陣は黒田や高橋のような若手が活躍し、若く良い選手が多くいると思うのですが、打撃陣は今季復活といえる活躍をみせた緒方やあのイチローでも尻尾を巻く天才打者・前田など素晴らしい選手がいるのですが、如何せん怪我での離脱の可能性が高くシーズンを通して活躍が出来るかは不安だと思います。
 若手の期待の星・新井も伸び悩みですし、新たな若手選手の発掘と成長が急務だというのが現状だと思います。
                             
 最後に今季、阪神のお得意様となり阪神独走の立役者と化し、驚異的なペースで黒星を叩き出し、打率と見間違えるような勝率323という数字をマークし、シーズン100敗という途方も無い記録を打ち立てる寸前まで行ってしまった横浜ベイスターズですが、このチームは投手陣の建て直しに全てが掛かっているでしょう。
 打撃では鈴木尚、金城、ルーキーの村田、本塁打王のウッズなど来季も強力打線は健在なので大量の援護は期待できるでしょう。
 ただ、今季の横浜は10点取っても11点取られて敗れる打高投低野球に徹してしまったのが敗因で、投手陣は壊滅的でした。今季の惨状を繰り返さないためにも一からのローテーション作りが必要不可欠で、問題を解決できれば上位進出も夢ではないと思います。
                             
 さてさて、今回も長々と今季のプロ野球について書いてきましたが、本文中にも書いたとおり次回は例の黒いチームについてかなり批判的に書いてみようと思っています。では、次回もお楽しみに~。


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